【2023】3年ぶりに「大草原のうさぎ追い」が開催されました。

コロナ感染症の拡大により、2021年、2022年と開催できずにいた村の冬の風物詩「大草原のうさぎ追い」。今年は3年ぶりに開催することができました。

天候にも恵まれた2月11日(土曜日)、参加者122人が「チョイ棒」と呼ばれる長さ1メートルほどの竹を片手に、草原に繰り出しました。まずは4班に分かれて、丘に一列に並びます。合図にあわせ、下手の窪地に張られた網に向かって100メートルほどを「チョーイチョイチョイ」と声を出しながら一斉に下り、ウサギを網に追い立てて捕まえる作戦です。「チョーイチョイチョイ」は追うときの言葉。その昔、学校行事としてうさぎ追いが行われていたときも、子供たちは「チョーイチョイチョイ」と声を出して追っていたそうです。

牧野をチョイ棒で叩きながら、「チョーイチョイチョイ」と声を張り上げ、窪地に張られた網わなへ草地に潜む野ウサギを追い込む参加者たち。草むらから2羽の野ウサギが飛び出し、網に掛かると大きな歓声が上がりました。
 

牧野でウサギを追う参加者たちの様子
牧野でウサギを追う子供たちの様子


 

草原の中でうさぎを追う参加者たちの様子

本村における「うさぎ追い」の歴史は古く、昭和20年代中頃には学校行事として定着していたとされています。冬山を駆け回って学校に戻り、用意されていた鶏ご飯を食べるのを子供たちが楽しみとした恒例行事でした。1996年以降は学校行事から産山村が主催する冬の観光イベントへと代わり、広く村内外に参加者を呼びかけてこれまで開催しています。

今年の草原で出会えた2羽のウサギには「チョイチョイ」「うさやま」とそれぞれ名づけられた後、草原に元気に戻っていきました。

野ウサギが棲むカヤの草原が広がる阿蘇郡でも、今では産山村でしか行われていないうさぎ追い。日本の原風景でもある「うさぎ追いしかの山」を守り、次の世代にいつまでも伝えていきたいと考えています。

 

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