【畜産農家の皆様へ】国際的なコンテナ輸送の需給ひっ迫等を背景とした輸入粗飼料の供給状況に対応した技術指導について

農林水産省からのお知らせの概要(畜産農家向け)

お知らせの背景

最近の粗飼料の輸入を巡っては、令和2年後半以降の中国から米国向けのコンテナ輸送の急拡大や乾牧草の主要輸出港である北米西海岸の港湾における貨物の滞留等を背景として輸入遅延等が発生しました。特に米国からの輸入量が昨夏以降減少したため、カナダや豪州からの輸入で代替することにより、令和3年の年間の粗飼料輸入量は前年並となったものの、不安定な供給状況が生じています。

このため、輸入粗飼料への依存度が高い一部の地域から、粗飼料の安定供給を求める声が寄せられています。 世界的なコンテナ物流の状況等を踏まえると、当面は粗飼料の輸入遅延の改善が見込めず、需給も逼迫基調で推移する可能性があるため、粗飼料の安定的な確保のために留意すべき事項について、以下のとおりとりまとめました。
 

畜産農家の皆様へのお知らせ内容

(1)粗飼料給与に係る一般的事項

1. 給餌は一度に行わず、1日数回に分けて給餌し、残飼が生じないよう努める。

2. 入手可能な粗飼料への切り替えを行うとともに、必要に応じ飼料設計の見直しを行う。

3. 飼料の適切な保管に努め、損耗を防止する。

4. 農場残さや食品残さ等の未利用資源を活用する。その際、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律(昭和 28 年4月 11 日法律第 35 号)等関連法規に適合していることを確認する。
 

(2)当面の粗飼料確保に向けた取組み

1. 仕入先の分散を図り、調達ルートを多様化する。また、粗飼料の流通状況を踏まえ買い占めは行わない。

2. 田植え前の水田の有効活用等により、エン麦やイタリアンライグラス 等を初春に播種するなど、早期に収穫可能な牧草等の作付けにより当面の粗飼料を確保する。

3. 稲わらの収集・活用を図る。

4. 通常使用している輸入粗飼料の草種が供給不足となった場合の代替飼料について、その影響も含め予め検討しておく。

5. 配送コンテナを早期に返却する。
 

(3)国産飼料の増産に向けた中長期的な取組

自己所有地、借地等を有効活用し、二期作等も検討しつつ可能な範囲で青刈り作物等を栽培し、又は耕種農家や飼料生産組織に生産を依頼することにより、自給飼料生産の開始、作付けの拡大に努める。
 

この記事に関するお問い合わせ先

経済建設課
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